もしも聴いてもらえたら・・・ | エフ カウンセリングオフィス

もしも聴いてもらえたら・・・

                 

自分のことを理解してほしい、聴いてほしい・・・。
素直な自分、本当の自分を出そうと思えば思うほど難しく感じてしまうことは、
意外と多いのではないでしょうか。
なぜなら、「自分」を表現しようとするときに、相手の反応を気にしていろいろと考えてしまうからです。

●私の考えは間違っているのではないだろうか?
●こんなことを思ってしまうなんて、私はヘンなのではないだろうか?
●話したところで、理解してもらえないのではないだろうか?

このように、あげればきりがありません。
それでも聴いてほしいと思う気持ちがありますよね。
自分の頭の中で考えているだけだっったり、
あるいは日記などに吐き出して書いてみるだけでは、なんだか物足りない・・・。
そんなことはないでしょうか。
やっぱり誰かに聴いてもらいたいと思うものですよね。
誰かに聞いてもらいたい、でも「誰でもいいわけではない」・・・。
ここが大事なところなんですよね。
自分のことを否定せずに「そのまま受けとめて聴いてくれる人」。
そんな人にこそ、聴いてもらいたいと思うものなんです。
アドバイスがほしいわけじゃない。
ましてや批判されたり、お説教されたりなんてまっぴらゴメン!
こんな気持ちがする時がありますね。
もちろん頭では分かっているんです、
100%自分のことを理解してくれる人なんて存在しないということを・・・。
どんなに言葉を尽くしても、あの手この手で説明してみても、
自分の中にあるモヤモヤとした気持ちなんてものは、 100%正確には表現しきれないものです。
それでも「聴いてほしい!」んです。
なぜなら・・・ もしも心ある人に自分のことを聴いてもらえたら、
「自分を感じることができる」ということなのかもしれませんね。
鏡に映せば自分が見えます。
ある意味、自分を感じることができるかもしれません。
でもそこに映っているのは「自分が見ている」自分にしかすぎません。
それ以上でもそれ以下でもありません。
新鮮味がないというか、面白みがないんですね。
今さらなんですよ、自分には見飽きていますから!
では、他人に自分を「映す」とどうなるでしょうか?
「私はこれこれこういう人間なんです」と誰かに伝えてみます。
すると、こう返ってきますね。
「ああ、あなたはこれこれこういう人間なんですね」と。
この誰かを仮にAさんとします。
Aさんの口から出てきた「ああ、あなたはこれこれこういう人間なんですね」という言葉にはいろいろなものが含まれています。
あなたの言葉を「そのまま受け止めてくれた場合でも」です。
たとえば、「驚き」。
「へ~、あなたってそんなふうに考えていた人なんだ、意外だよ~!」という驚き、などです。
Aさんはただ驚いただけで、その言葉には「批判」「否定」「批評」の類が含まれていないことに注目してください。
驚いて「意外だった!」という感想を持っただけです。
ですから、あなたの存在は「そのまま尊重」されているわけなんですね。
「そのまま受け止めてもらえる」というのは、こういうことなんですね。
さらにAさんは、次のようにあなたに尋ねるかもしれません。
「あなたの考えに興味あるわ~。もう少し詳しく聞かせてくれない?」
こうしてあなたは「自分の考え」をAさんに意気揚々と話し始めることになるわけです。
Aさんはあなたに興味を持ってくれていますから、次から次へと「鋭い質問」が飛んでくるかもしれません。
「でも、こういう場合、あなたはどう考えるの?」とか。
答えに詰まるときもあるでしょう。
そんな瞬間はスリリングです。
自分でも考えてもみなかったことをAさんから問題提起され「掘り起こされた」のですから。
こんなやり取りは、その場になってみなければ「展開」がわかりません。
筋書きがないわけです。
筋書きがないからこそ、制限がなく自由で息が詰まらない・・・。
思ってもみなかった新鮮さもあるわけです。
Aさんが、Aさん自身の考えをあなたに押し付けることなく「あなたの話を聴いてくれる」ということは、こういうことです。
そしてAさんがあなたに対して抱いてくれた素朴な疑問の数々・・・。
これに応えていくうちに、あなたは自分でも気がつかなかった「自分の考え」とか
「自分の気持ち」を発見できるわけです。
それは今まで埋もれていたものを掘り起こして発見するような、ちょっとした驚きでもありますね。
こんな新鮮な驚きに遭遇したいから、人は自分のことを誰かに聴いてもらいたいのでしょう。
ありのままの自分をそのまま受けとめてもらえる誰かに・・・。  


Posted on: 8月 22nd, 2013 by エフ カウンセリングオフィス No Comments