人間不信~他人を信じることができません(2) | エフ カウンセリングオフィス

人間不信~他人を信じることができません(2)


人間不信~他人を信じることができません(1)  の続きです

誰かのことを信じるのは自由です。
でも「信じる」ということに「何かを期待する」思いがくっついていると、
結果として自分の欲望が満たされなかったときに「裏切られた…」となってしまう・・・。
そんなことを前回の記事では触れていきました。

さらにもう少し詳しくみていきたいと思います。

そもそも何を目的として「信じる」のでしょうか。
たとえば「信じたことが実現する」ということが目的になっている場合が多いのではないでしょうか。


●試験に合格するのを「信じる」
●宝くじが当たるのを「信じる」
●明日晴れるのを「信じる」
●仕事のプロジェクトが成功するのを「信じる」
●景気が良くなるのを「信じる」 ・・・挙げればきりがありません。


信じる、とまで言うと大袈裟かもしれませんね。

でも「そうなってほしい、実現してほしい!」という気持ちがそこにはあるはずです。
自分が期待するように出来事が進んでいってほしい。

「信じる」ことの裏側に「期待感」がくっついていると、それはすなわち「願望」となります。
願望は叶えたいものです。
そのために努力もします。
叶った時には嬉しさもひときわ大きくなりますね。

誰しも経験のあることでしょう。

結果を「信じる」ということは、なにか物事を成し遂げるための「推進力」にもなり得るのかもしれません。
それはそれで悪いことではありませんね。

誰にも迷惑をかけていませんし、むしろ自分にとってはプラスかもしれません。
ところが、「誰かを信じる」となると・・・事情が変わってきます。

●あなたのことを信じています。

こう口にするときに、あるいは想いを抱くときに、何か結果を期待してはいないでしょうか。
ただただ信じる、と言うのであれば何も問題は起きません。

ところがそこに「自分の願望」が潜んでいるとどうなるでしょうか。

他者に対する「願望」を突き詰めていくと見えてくるものがあります。
それは相手の気持ちを自分の思うままにしたいという欲望です。
自分のうちにある欲望を認めて、自分の中に秘めておくだけなら構わないのです。
ところがそれを相手に強要すると、そこにはゆがんだ人間関係が生まれてきます。

―――思うようにしたい。
―――思うようになんかなるもんか。

そんなせめぎ合いが生じてくる可能性もあります。
その行きつく先は両者の決裂です。

「信じていたのに私のことを裏切ったわね、そんなあなたを許せない!」
「いやいや、勝手に期待したのはあなたでしょう?私のほうこそいい迷惑よ!」
こうなります。

自分の欲望を満たすことが目的になると、「信じる」ことのゴールには
「不毛な結果」が待ち受けることになるのです。
人は誰しも不毛なことを繰り返し続けることはできません。
これほど苦痛なことはないからです。

そうして「もう嫌だ、他人なんて信じらられない。信じるものか!」となるわけです。

では、いま一度、「信じる」とことの意味を考えてみたいと思います。
相手に自分の欲望を押し付けずに「その相手をただ信じる」ことの意味。

何の結果も求めずに「相手を信じる」とは?
自分が欲しいと思う結果を求めないのですから、どんな結果になるかわかりません。

●信じた先がどんな結果になっても良い。

こういうことですね。
どんな結果になっても良いということは、どんな結果になっても自分は困らない、とも言えます。

仮に困ったとしても、自分でどうにかすることができるから問題なし!なわけです。

自分はどんな結果でも対処できる存在だから、です。
もうお分かりだと思います。

―――相手に何かしらの結果を求めなくても大丈夫な自分、その存在を自分で認めている。
―――そんな自分だから相手を「無条件で信じる」ことができる。

こういうことなのではないでしょうか。
無条件で誰かを信じるということは「そうしても大丈夫な自分を認める」ことに他なりません。
絶対的な自己肯定です。

揺るぎない完全な自己肯定があってはじめて他者を信じることができるということです―――結果を求めず無条件で。

こう考えてくると「他者を信じる」という行為が私には「自分を信じきる決意表明」のようにも思えてくるのです。

「信じる」ことは自分へのエール、

どこまでも自分は大丈夫だと自分を励ますための健気(けなげ)な声かけなのかもしれないなと・・・。

2014年~今年も残すところ後わずかになりました。
他の誰でもない「自分を信じて」いきたいものですね。

そんなことを考えてみた年の瀬でした。


Posted on: 12月 28th, 2014 by エフ カウンセリングオフィス No Comments