嫌な過去を思い出す(2)~増幅される痛み | エフ カウンセリングオフィス

嫌な過去を思い出す(2)~増幅される痛み

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嫌な過去を思い出す(1)~痛みをしまい込む の続きです

傷ついた痛みに耐えられない。
だからその痛みを心の奥底にしまいこむ・・・。
この不自然な「行為」をするためには
莫大なエネルギーを必要とします。
このエネルギーはプラスではなく
マイナスの方向に働くエネルギーです。
車でたとえるならばブレーキにあたります。
坂道を転げ落ちそうになっている時に
必死にブレーキを踏む・・・。
重力に逆らう、慣性に逆らう、
想像以上の負荷がかかります。
これを何度も何度も繰り返さなければいけないのです。

またあの心の痛みに襲われる!

この恐怖がブレーキを踏ませてしまうのです。
思いっきり強い力をかけて。
そしてこれを繰り返していくとどうなるか・・・。
ブレーキを踏んでいるのは生身の人間
そうです、貴方なのです。
いつも同じ力が出せるとは限りません。
時には力が出ないときだってあるでしょう。
そうなると・・・
なんとか押さえ込んでいた痛みが、
噴き出してきてしまうのです。

「ああ、この痛みだ」
経験したことのあるこの感覚。
一度経験しているのでリアルに蘇ってきてしまいます。
恐怖感もくっついて記憶されているので
一緒に出てきてしまいます。
これがしんどいのです。

そしてさらに、
また思い出してしまったといういやな感じ。
どうすることもできなかった自分への悔恨。
自分をここまで傷つけた対象への思い。
最初は考えてもみなかったいろいろな思いが新たに出てきます。
そして考えます、なぜ私がここまで傷つかなければいけないの?と。
なぜなら理不尽だからです。

でも問題は、なぜ理不尽な思いをしなければいけないのか、
それがわからないという点にあります。
傷つけられる理由が思い浮かばない。
なのに傷けれらた。
そう自分の心が感じているわけです。
だからこの理不尽さには怒りがともないます。

嫌な過去とともにこの怒りも思い出す…

この怒りは激しい・・・。
繰り返すたびに怒りは勢いを増していきます。
行き場がない怒りは止まらないからです。
この怒りもまた増幅されてしまうのです。
それが苦しさの本質でもあるのかもしれません。

繰り返す心の痛みと、おさまることを知らない激しい怒り。
これを押し込めておくことなど不可能に近いです。
でもしまい込むことを試みます。
あまりにも辛すぎるからです。
そうしてある手段を講じていくことを選ぶのです。

ブレーキが利かなくなった車をどうするか。
動かさなければよい、運転しなければよいのです。
それと全く同じことを手段として選びます。

そうです、心の動きを止めてしまうという最終手段です。

==続きます==


Posted on: 5月 4th, 2015 by エフ カウンセリングオフィス No Comments