失ったモノと手に入れたモノ | エフ カウンセリングオフィス

失ったモノと手に入れたモノ

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自分の過去を振り返ると、失ったモノの多さにため息をつく…。

あれも失い、これも失い、気がついたら無駄に歳だけとった自分がここにいた。
呆然とする。 そして後悔、後の祭り。 やがて無力感に襲われ大きなため息をつく。
私は、来る日も来る日もこんなことを繰り返していました。
なぜ?
どうしてこうなってしまったんだろう?
疑問が湧いてきます。
そしてある日私は、過去に失ったモノをひとつひとつノートに書き出して、検証して、
その原因を探ることを思いつきました。
書き始めると夢中になっていきました。
書いているうちに、忘れていたことまでもが次から次へと記憶の奥底からよみがえってくるのでした。
それは、思い出さなければよかったと思うことばかりでした。
でも思い出すことに私は全精力を傾けました。
なぜなら、全て書き出して原因を明らかにすれば、気持ちが晴れるかもしれない、
この苦しい感情から逃れられるかもしれない、そう確信していたからです。
もうこれ以上思い出せない、そういうところまですべてノートに書き出す作業をやり抜きました。
なぜ、こんなに失ったモノが多いの?
ノートに羅列された記憶の数々・・・。
人生の汚点、マイナス点・・・。
そうです、私の人生における収支決算書は<大赤字>でした。
損失額は一体いくらになるのでしょう?
想像もつきませんでした。
目の前に積み上げられた莫大な<借金>。
とても返済できる気がしませんでした。
長い間かけて少しずつ積み上げられてきた人生の借金は、雪だるま式に膨らんでしまったかのようでした。
この借金に追い立てられながら、私は死ぬまで暮らしていくのだろうか?
返済できる当てもないのに・・・。
もはや原因追及という最初の目的はどこかへどこかへ飛んで行ってしまいました。
失ったモノの大きさに圧倒されるだけでした。
人生の折り返し点はとうに通過してしまいました。
さて、これからどうしようか?考えても考えても答えは出ませんでした。
ある日のこと、記憶を書きだした例のノートをぼんやりと見ていたら無性に腹が立ってきました。
訳もなく自分に腹が立ってきたのです。
私は一体何をやっているの?何がやりたいの?」
急にそのノートがとても忌々しいものに見えてきました。
いわば自分の分身ともいえるノートが・・・。
そして私はノートを八つ裂きにし、さらにトドメをさすためにシュレッターにかけて粉砕しました。
このままで人生終わらせたくない。
絶対に取り戻してやる。
そう考えました。
でも・・・時間は戻せない。
だから別のもので埋め合わせてやる。
そう思えました。
そして、「もう誰にも私の人生を明け渡さない」という自分の声が、はっきりと聞こえてきました。
その瞬間に私は「自分の過去に対する恨み」というものを手放すことができたのかもしれません。


Posted on: 5月 7th, 2012 by エフ カウンセリングオフィス No Comments