他人を許す前にするべきこと | エフ カウンセリングオフィス

他人を許す前にするべきこと

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「人を許しましょう」
よく目にするフレーズです。
この「人」の箇所には「親」が入っていたりすることもあります。
そしてこの文句は「人(親)を許すことで自分も救われるんですよ」
というような意味に取れることもありますね。
まあ一概にそうとも言い切れませんし、断定することは避けますが。
苦悩だらけの壮絶な人生をくぐり抜け、ある種の悟りを開いたかのような境地に立てているのならば、
「人を許すこと」などたやすいことでしょう。
でも、悩み苦しんでいる渦中にいながら、そう簡単に自分を苦しめた(と思われる)人を、
やすやすと許せるものでしょうか?
今すぐにでも許さなければいけないのでしょうか?
それは地獄の苦しみとも思えるような「苦行」となってしまいませんか?
あまりにもハードルが高すぎはしませんか?
TシャツとG-パンの軽装でエベレスト登山を試みるようなものです。
少なくとも私にはそう思えます。
苦しみや恨みがエベレストのように高くそびえたっているのならば、
その山を越えるには それなりの装備をして、準備万端ととのえてから登るのが良いと思うのです。
まずは自分自身のコンディションを整えるのが最優先ではないでしょうか。
人を許すという前に「自分自身を許せています」か?
自分自身の「存在」を認めていますか?
こう問いかけてみてはいかがでしょうか。

自分の中にはいろいろな感情がありますよね。
その中には自分を批判したり、自分を否定する気持ちもあるかもしれません。
そんなネガティブな気持すらも、大切な自分の一部なのです。
何かわけがあって、そういう気持ちが自分の中に存在しているのです。
それが正しいか悪いか、すぐに判断する必要はこれっぽっちもありません。
それよりもまずは自分の中にある「心の声」に気付いてあげることが必要ではないでしょうか。
どれだけ自分が傷ついているか、どれだけ自分が頑張ってきたか、
どれだけ自分が疲れ果てているか。
人を許す前に、まずは自分の「現状把握」です。
誰よりも自分をじっくり「観察」できるのは、ほかならぬ「自分」です。
もしも自分の中に見たくないものが出てきてしまったら、
ブラックボックスでも作って その中に入れておきましょう。
一時的に封印しておいたっていいではないですか。
自分の中にあるものすべてを、「全部」感じることができたなら、
そのまま自分の存在を認めることが できるかもしれません。
自分がここに存在していてもいいのだと、感じることができるかもしれません。
そうしたら自分を許すことができますよね?
<エベレスト登山>の準備にとりかるのはその先の話です。
まずは自分の「心の体力」を取り戻すことが先決です。
「心の体力」が無ければ、せっかく重装備をそろえても、それを肩にしょって歩くことすらままなりません。
くれぐれも順序をお間違えなきよう・・・。
そして「心の体力」がついてきたら、こんなこともあるかもしれません。
それは・・・ エベレストのように目の前にそびえ立っていたいたかのように思えていた山が、
よく見たら、
ただの小高い丘にすぎなかった。
そう気がつくという可能性があるということです。
なお、これはあくまでも私感です。
こんな考え方もあるんだな、と思っていただければ幸いです。


Posted on: 6月 26th, 2012 by エフ カウンセリングオフィス No Comments